世の中には、望まない妊娠を回避するために緊急的に服用することで避妊できる薬があります。アフターピルというものです。エラワンとはそのアフターピルの一種で、2009年からフランスやイギリスなどのヨーロッパ26ヶ国で使われるようになりました。日本でも、あすか製薬がライセンスを持っているため日本国内でも開発が進められていて、緊急避妊薬としてはもちろんのこと、子宮筋腫の治療の一貫として使われることもあります。

アフターピル「エラワン」の効果

アフターピルとは、性行為の後に飲む避妊薬です。性行為の後なのでアフターピルなのですが、例えばコンドームなど避妊具を使って避妊したはずなのに、性行為が終わった後コンドームが破けていたり外れていることに気づいたとします。これは避妊に失敗したことになるので注意が必要です。ちょっとぐらい大丈夫だろうと思っていれば望んでいない妊娠をしてしまう可能性があります。そんなときに役立つのが緊急避妊薬のアフターピルなのです。性行為の後、緊急的に服用することで妊娠の可能性をなくしてくれます。ホルモンをコントロールすることで、受精しにくくしたり、万が一受精しても着床しないように体調をコントロールします。エラワンもアフターピルの一種なので同じ効果をもたらします。

エラワンに含まれている成分

エラワンには、主成分としてウリプリスタール酢酸エステルが含まれています。これはホルモンのバランスを調整する作用をもたらす効果がある成分です。そのため、服用することで月経を誘発させることが出来ます。これによって妊娠を回避できるという仕組みなのです。卵子と精子が受精することを防ぐ、または受精しても子宮内に着床させない効果をもたらします。高い確率で防ぐことは出来ますが、その確率は100%ではないので、あくまでも避妊に失敗したときの緊急避妊薬として意識してください。

他のアフターピルとエラワンの違い

通常のアフターピルは、遅くても72時間以内に飲むことが条件となります。そのため、うっかり飲み忘れると避妊が出来なくなりますが、エラワンは、遅くとも5日以内に飲むことが条件となっています。5日以内の服用でも避妊の確率が95%もの効果があるため、万が一のとき、うっかり飲み忘れたときでも高い効果を得られます。通常のアフターピルは72時間以内の服用で1回あたり3,000円前後ですが、エラワンは効果が高いこともあり5,000円前後が相場となっています。

エラワンを正しく服用するために

エラワンを正しく服用する方法ですが、他のアフターピルに比べて5日間という猶予があるものの、少しでも早く飲めばそれだけ避妊の確率を高めることができます。出来ればストックとして1錠、吐いてしまったりしたときのためにもう1錠あると万が一のときに安心です。また、薬の効果が強すぎてはいてしまうことを防ぐためにも、食事を取ってから飲んだり、急ぎたい場合は吐き気止めと一緒に飲むことで薬の作用をしっかり浸透させることができます。ちなみに性行為のあと72時間以内に服用できた場合は95%以上、120時間以内であれば85%の成功率があります。これを見ても、5日以内より3日以内のようが格段に避妊率が高いことがわかります。

エラワン服用後3週間以内に生理が来れば成功

エラワンを飲んだ後、どうなれは避妊成功なのか、失敗なのかが気になる方も多いことでしょう。実際に飲んでから3日から3週間後までの間に生理が来れば避妊が成功した証です。まとまった経血が出ることが条件となります。精子と卵子の受精、または受精卵の着床を防いだことになります。そのため、長くても3週間を超えて生理がこない場合は妊娠した可能性があります。早急に妊娠検査薬で調べるか、近くの婦人科で診察を受けましょう。ちなみに受精卵が子宮に着床した際に少量の出血が見られることもあるので、勘違いしないように気をつけましょう。あくまでも月経としてまとまった出血があるかどうかが見極めるコツです。

副作用や注意点をチェック

一般的にエラワンを飲んで副作用として報告されているのは吐き気や嘔吐、体がだるくなる、おなかが張る、おなかの痛み、むくみなどです。これらの症状は薬の効果が切れるのと同時になくなれば問題はありませんが、あまりにも状態が酷い場合は早急に病院で診察を受けてください。体に合わない可能性があります。それからエラワンを飲んではいけない方は妊娠している女性です。また、心配だからと1度飲んでから連続して服用することは絶対に駄目です。市販されている通常のピルとは違うので、常用も避けましょう。

まとめ

しっかり避妊をしたはずなのに失敗したときや、恋人やパートナーが避妊に協力的ではなかったとき、もしかしたら妊娠するかもしれない、と望まない妊娠におびえて過ごすことは女性の心に大きな負担をかけます。もしも妊娠してしまったら、今度は体にも負担がかかります。そうならないためにも万が一に備えてアフターピルのエラワンを準備しておきましょう。常用することは薦められないので、普段はコンドームなどの避妊具を使ってしっかり避妊をして、もしかしたら妊娠してしまうかもという場合に緊急的にエラワンを服用しましょう。服用した後に吐いてしまうことも考えて、少なくとも2回分は手元にあると安心です。女性自身が体と心を守るために、ぜひ準備しておいてください。