緊急避妊法のヤッペとLNG

緊急避妊法という言葉を聞いたことはありますか? ジワジワと日本でも広まりつつある避妊法のひとつで、女性の体と心を守るために必要な薬として認知度が高まりました。緊急避妊法とは、薬を使って妊娠を回避する方法なのです。

例えばこんなことはありませんか?コンドームを使って避妊をしたはずなのに、気づいたらコンドームがずれたり破けたりしていて、避妊に失敗したという経験、膣外射精に失敗された経験など、意外と多くの失敗談がチラホラ聞こえてきます。妊娠を望んでいるならとくに問題はないものの、妊娠を望んでいない場合、避妊失敗は大きな問題になってしまいます。もしも堕胎となれば女性の体と心に大きな負担がかかりますから。

そこで緊急避妊法の出番です。ここでは緊急避妊法に使われるヤッペ法やLNG法などについて様々な視点から説明していくことにします。

緊急避妊のモーニングアフターピルを知りたい

緊急避妊という言葉が急を要するという雰囲気を醸し出していますね。その名前のとおり、緊急に避妊したいときに使う方法なのです。モーニングアフターピル、もしくはアフターピルと呼ばれていますが、避妊に失敗した性行為の翌朝に服用しても効果がある為にこのような呼ばれ方をしています。

なぜそのようなことが可能なのかというと、女性の生理の仕組みに鍵がありました。女性の生理とは、子宮内膜が離れて経血となって外に排出されます。この子宮内膜は、受精卵が着床すると剥がれずに、妊娠した状態になります。これを踏まえて開発されたアフターピルなのです。

受精卵が子宮内膜に着床する前に、内膜を剥がす作用をもたらすのがヤッペやLNGと呼ばれているアフターピルなのです。緊急避妊法と呼ばれる理由がお分かりいただけたでしょうか。流れを聞いても分かるように、受精卵が着床する前に子宮内膜が剥がれるので、堕胎とはまったく違います。薬を飲んで堕胎させると勘違いしている方がいるようですが、まったく違うことをこの機会に覚えて帰ってくださいね。

緊急避妊法には二つの方法があった

緊急避妊にはヤッペ法とLNG法と呼ばれる二つの方法があります。簡単ですがヤッペ法とLNG法について説明していきます。

まずはヤッペ法について。これはプラノバール錠という薬を処方するタイプで、この薬が開発されたのは緊急避妊のためではなく、日頃服用する中容量のピルを緊急避妊に転用するものです。この薬は女性ホルモンが大量に含まれているため副作用が多く出ることで知られています。使用する方法は、性行為のあとプラバノール錠を72時間以内に2錠服用して、そこから数えて12時間後にもう一度2錠服用します。

もうひとつがLNG法と呼ばれる方法です。こちらは厚生労働省が認可した錠剤ノルレボ錠を使ったタイプの避妊法です。プラノバール錠と比較しても副作用が少なく服用しやすいこと、二回目に飲む必要がないので飲み忘れを防ぐこともできるようになりました。性行為のあと72時間以内に1錠もしくは2錠服用するだけでOKです。

ヤッペ法とLNG法の効果についてご紹介

ヤッペ法とLNGの気になる効果についてお話します。

古くからある緊急避妊法のヤッペですが、1974年にヤッペという名前の婦人科医が考案しました。中用量ピルでの避妊が可能なので、性行為の際に避妊を失敗した可能性がある場合に、受精卵が子宮内膜に着床することを回避させることができます。この方法で避妊した場合、妊娠する確率は3%と言われています。しかし、性行為をしたタイミングが排卵日だった場合は、その確率が倍に増えてしまいます。残念ながら非常に副作用が強いことで服用したあとに気持ち悪くなるという女性の声が圧倒的に多かったようです。ですから、病院で処方する場合は吐き気止めの薬も一緒に処方されることが多いです。

もう一方のLNG法について。こちらはノルレボ錠を使った緊急避妊法です。日本で始めて承認された薬で、一度の服用で二回飲まなければいけないヤッペ法に比べてこちらは一度で済むので、うっかり飲み忘れを防ぐことができるようになりました。また、副作用が少ないことも大きなポイントで、服用したことによる女性の体への負担が軽減されました。避妊率はヤッペ法に比べても高いため、近年ではこちらのLNG法を用いることが一般的になりました。

どちらも緊急避妊薬としての効果は同じではありますが、避妊率や副作用の強弱などの違いがあるということを覚えておいてくださいね。

気になる副作用の話

緊急避妊法としてヤッペ法とLNG法がありますが、女性の体に大きな負担がかかるのはヤッペ法です。薬に含まれている女性ホルモンの量が多いため、体が過剰に反応してしまいます。体内のホルモンバランスが一気に乱れるため、強い吐き気をおぼえることは珍しいことではありません。それでも妊娠を回避したいために我慢して飲むわけですが、病院で処方される場合は吐き気を抑えるための薬も一緒に処方されることが多いようです。吐き気が酷い場合は悪寒を感じたり、実際に吐いてたりしてしまうこともあります。しかし、服用後2〜3時間以内に吐いてしまうと薬の効果がなくなってしまうので、辛いのを我慢する必要があります。ヤッペ法はこれがデメリットと言われています。

これに比べてノルレボを服用するLNG法は、まったく副作用がないというわけではないものの、ヤッペ法に比べれば副作用が少ないと言われています。そのため悪寒を感じることもありませんし、実際に吐いてしまうこともほとんどないのです。

もちろん人それぞれ体質に個人差がありますから、副作用の出方にも個人差があります。実際に飲んでみて体調がおかしいと感じた場合はすぐにかかりつけの病院で診察を受けてください。ちなみに副作用は24時間経てば落ち着いてくるのが通常です。

結果的にどちらがいいのか

緊急避妊法として少しずつ知名度が広まりつつあるヤッペ法とLNG法ですが、現在多く使われているのは圧倒的にLNG法が多いです。やはり、副作用が少ないということは女性の体にかかる負担を軽減できます。性行為で大切な人と愛を確かめ合ったのに、薬を飲むことで具合が悪くなったのでは辛すぎますからね。

緊急避妊用に開発された薬を使ったLNG法ですから、女性の体の仕組みに合った薬が誕生しました。飲み忘れを防ぐために一度だけ飲めばいいというのも助かりますね。もしもこれからアフターピルを取り入れたいと考えているならば、LNG法を選択するといいでしょう。

初めて薬を服用する場合、婦人科で診察を受けると思いますが、このとき担当医から説明があると思いますが、おそらくLNG法を薦めてくるでしょう。医学の世界は常に進化していますから、女性の体にかかる負担を軽減させるための方法を取り入れていきましょう。

妊娠を望まないなら薬を使った避妊をしよう

恋人同士や夫婦が健康に性生活を送ることは大切なことです。いま日本ではセックスレスカップルが増えていると言われていますが、体を重ねあって愛を確かめ合うことは体にとっても精神的にもプラスに作用します。

だからこそ避妊に対して積極的に取り組んでいかなければいけないのです。妊娠を望んでいるなら話は別ですが、妊娠を望んでいないなら100%の避妊することを心がけていく必要があるのです。

そのためにも、毎日基礎体温をつけて排卵日を避けて性行為をするとか、必ずコンドームをつけて避妊をするなど、男性も女性も協力的にならなければいけません。そのひとつとしてアフターピルも取り入れていきましょう。万が一避妊に失敗したときの最終手段として準備しておけば、意図せず妊娠してしまったと悩むことはなくなるはずです。望んでいない妊娠だったからといって安易に堕胎したとしても、体と心に残るダメージは相当大きいことをぜひ覚えておいてください。